今回おすすめするのは「カラスの親指」
道尾秀介先生が書いた、2008年に発行された作品です。
映画化もされた名作を簡単に紹介させていただきますので、是非読んでみてください。
- あらすじ
- 作品の魅力
- 筆者の感想
あらすじ
タケとテツ、二人の男は暗い過去を背負い詐欺で生計を立てている。
そんな二人の下に、同じような過去を持つ三人の男女が集まってきた。
奪われたまま終わっていいのか?あいつらに復讐をしよう。
詐欺師達ならではの復讐劇が始まる。
作品の魅力
ヒューマンドラマに近い本作ですが、思わずミステリーに分類してしまいました。
それくらいには先が読めず、ハラハラさせられます。
最後タネが分かった後、もう一度読みたくなるはず。
そして主人公が詐欺師であるのも勿論ですが、とにかく作中では何度も驚かされる場面が出てきます。
裏のかき合い、騙し合い、先の読み合い…。
何が正解なのか?この先どうなってしまうのか?読んでいて絶対に飽きません。
そして最後には「やられた!」と思う事間違いなしです。
筆者の感想
詐欺師のイメージを180度変えてしまう(勿論犯罪でありやってはいけないのですが)作品でした。
そうです、犯罪なんです。当然ですがやってはいけないし憎まれて当然なんです。
なのに好きになる、応援したくなる。
辛くなるし涙も出てくる。共感してしまうし彼らの結末が知りたくなる。
それは間違いなくキャラクターの魅力にあると思います。
道尾秀介先生は本作のあと、「蛙の小指」という続編を執筆しました。
その理由は「もう一度彼らに会いたかったから」だそうです。
作者にそう言わせるだけの彼らの魅力…ぜひ読んでみてください。
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